うーん、私自身は基本に割り勘が普通だと思っていますが、世の中には奢られる前提の人っていますよね。
これは私の推測ですが、女性でそういう風に考えている人は、昔の感覚から抜け出せていない感じなのかなと思います。ここでいう昔とは、女性が働いて収入を得ることが今よりもずっと珍しかった、家父長制が全盛期だった頃のことです。その頃は女性が自分で好きに使えるお金はすごく限られていて、他の人、特に収入を得られる男性に食事や買い物に誘われた場合、収入がある方が払うのがスタンダードだったのではないかと。
そうすると、時代が進んで女性が働くことが珍しくなくなったとき、男性ばかりが奢る必要もなくなってきます。それでも、男性が奢る、という行為が既に慣習になっていて、改めてその理由を問われたときに出てきた言い訳が、「服や美容にお金をかけていること」だったのかなと思います。人にもよりますが、女性はやはり化粧や服や髪などに男性よりも気を使ってお金をかけている人が多いです。特に化粧はほとんど身嗜みの域にあり、その費用が出してもらえるわけでもないのに、社会に出たら当然のように要求される雰囲気があります。だからその負担がない男性に奢ってもらう大義名分として使われているのではないかというのが私の考えです。
でも、最近では男性でもメイクをしたりスキンケアをしたり、といった部分にお金をかける人が増えているので、確かに「美容や服にお金をかけている」というのは奢ってもらう理由にはほとんどならないと思います。ただ、一般的な部分で言うと、日本では今も女性の収入は男性に比べて少ないのが現状です。だからと言って女性は奢られて当然とはまったく思いませんが、事前相談なしに高級レストランに連れていったとか、無理を言って付き合ってもらったとか、そういうときは奢ったり少し多めに支払ったりというような気遣いがあるくらいがちょうど良いかなと思います。