サンソン先生は『人間を殺すくらいなら自害を選ぶ』という公式設定があるんですよね。

オルレアンでの狂化サンソン先生は殺人を犯してしまいましたが、その理由は『苦痛なく送り出す』というもの。そこは通常時と同じです。（意味は若干異なりますが）
異なる点は『そうすれば許してもらえる』と発言したことでしょうか。彼にとっての救いはセイレムの結末であり、誰かに許されることではない。心の奥底でその考えがあったとしても、おそらく、それも自分で否定する。通常時はそういう性格です。
根本にある考えは同じなのですが、信念を忘れ、感情の優先順位がぐちゃぐちゃになったのが狂化の彼だと考えています。

さて、オルレアンでの相手がルイ16世だった場合。
そもそも史実でのサンソン先生は、ルイ16世とその家族をとても敬愛していました。処刑後、隠れて国王の魂の安寧を祈るミサを行ったエピソードが残っているくらいです。それほど愛した相手です。あの場にいたのが国王の場合でも同じように暴走したでしょう。
かつて敬愛し処刑した相手だからこそ暴走したと考えています。ですので、マリーの魅了は比較的弱いと私は考えています。